HSP

HSPは経理に向いてる?向いてない?~現役経理のホンネ~

HSPさんは自分に向いてる仕事を見つけるのって大変じゃありませんか?
向いてる仕事を探すときってすごく悩みますよね。

興味はあるけど事務職って実際のところどうなんだろ?
HSPに事務職は合ってるのかな?
細かい作業が得意だから経理とか向いてるかも?
…そんなふうに思っているHSPの方は多いのではないでしょうか。

HSPな私に経理は向いてるのかな?
もし向いてるとして、どんな会社を選べばいいのかな?
働き方や職場環境はどんなのが合ってるんだろう?

この記事では、HSPと経理について、現役経理でHSPのわたしがお伝えします。
HSPに経理は向いているのか、向いていないのか。
会社選びでどこを注意して見たらいいのか。ぜひ、参考にしてみてください。

・HSPの仕事探しで悩んでいる
・HSPに向いてる仕事が分からない
・事務職が気になっている
・経理ってどんな仕事か知りたい

HSPとは?

HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」のことです。

つまり、生まれつき「繊細で敏感な気質を持っている」という人のことを示します。
アメリカの心理学者のエレイン・N・アーロン氏が、新たな心理学の概念として提唱しました。全人口の約15~20%、5人に1人がHSPだと考えられています。

また、HSPには大きく4つの特徴があります。

D…ものごとを深く考え処理する(Depth of Processing)
O…刺激に敏感で疲れやすい(Overstimulation)
E…感受性が豊かで共感力に優れている(Emotional response and empathy)
S…五感が鋭く些細なことを察知する(Sensitivity to Subtleties)

このようなことから、HSPは様々な悩みを抱える人が多いようで、筆者であるわたしもHSPのひとりです。

※HSPの特徴については様々な表現があるため、その他サイトや本などを参考にしてみることをおすすめします。

HSPが経理に向いてる理由

HSPさんか経理に向いてるのかどうか結論から言うと…

向いてます!

もっと具体的に言うと…

業務内容は向いているが、環境や人間関係が大きく影響する」です。

つまり、注意すべきこともあるということですね

向いてる理由と、仕事探しで気をつけると良いことについて、順を追って説明ていきます。

1、スケジュールが決まっている

経理の仕事は、業務内容やスケジュールがある程度決まっていることが多いです。

基本的にお金の管理をする部署なので、1年や1ヶ月ごとのスケジュールが大事になります。請求書を作成したり、給料の計算をするなど、毎月同じ業務を行うことがほとんどです。

また、営業や接客と違って急なお客様対応で予定が崩れることもありません。

スケジュールや業務内容が決まっていると予測がしやすいので、HSPでも心に余裕を持って働けますね

★Good
・予測しやすい
・迷う時間が減る

2、細かい作業ができる

細かい作業が多い経理の仕事は、HSPにとっては得意分野だと思います。

数字などたくさんの情報を扱ったり、書類の管理をするのは、緻密で集中力のいる仕事です。

また、お金を管理するには、正確さも重要になってきます。HSPは一度入り込むとすごい集中力を発揮する人が多いです。

細かい作業が得意で確認を怠らないHSPには向いてる仕事と言えるのではないでしょうか

3、1人で黙々と業務をこなせる

経理は基本的に1人での業務になります。

例えばこんな感じ↓

◆経理の1日◆
朝:メールチェック
午前:請求書の作成①→メールで取引先に送る
午後:請求書の作成②→メールで取引先に送る
夕方:書類整理

主にお金の管理なので、どちらかと言うとチームワークより黙々と1人作業の方が効率が良いです。

例えば、個々で作成した請求書などを他の人に頼んでダブルチェックしてもらうことはありますが、あくまで確認なので作成は個人の仕事ですよね。

また、もし疑問があればメールや電話で聞くこともできちゃいます。
コミュニケーションが苦手で、1人で黙々と頑張りたいHSPにはぴったりですね

4、落ち着いた雰囲気の部署

部署には似たような人が集まっているので、居心地のいい雰囲気があります。

経理は細かいお金の管理をしているので、真面目で落ち着いた印象の人ばかりです。女性が多い場合もあり、お菓子を配りあったり、ほんわかした雰囲気で癒されます。

ガヤガヤしていなくて、飲み会なども少ないので、HSPとしてはありがたいですよね

経理に向いてないパターン

1、業務量が多過ぎる

業務内容は向いていても、量が多過ぎると抱えきれません。
残業をしないと終わらない日が続くと、睡眠不足になって、体調を崩してしまうこともあります。

また、真面目なHSPさんは仕事がちゃんと終わるのか不安になり、寝ても覚めても仕事のことばかり考えるようになってしまいます。

楽しいならまだ良いですが、心と身体が壊れるほど無理をしてしまうのは向いていないと言えるのではないでしょうか。

2、コミュニケーションが多い

コミュニケーションが必須な業務が多くなると、HSPにとっては辛いですよね。

お金を扱う部署なので確認しに行くのは大事ですが、営業など元気でハツラツとした相手との会話が多くなると気づかれしてしまいます。

苦手な相手には話しかけるのも迷うほど、HSPにとってはエネルギーを使いますよね。逆に大丈夫な相手ならどんどん聞きに行けるので、こればかりは運まかせです。

無理せずメールや電話で済むなら、なるべく直接の会話は避けてもいいと思いますよ

3、働き方や環境が合わない

働く環境が合わないと息苦しく感じてしまいます。

◆苦手な環境◆
・フルタイム
・フル出社
・リモート不可
・フレックスタイム制がない
・オフィスが騒がしい
・苦手な人が多い
・デスクの居心地が悪い
・休憩室が狭い
・静か過ぎて質問しずらい
・帰りずらい
…などは、体力を使いますし、気になることが多くて本来の力を発揮できません

◆良い環境◆
・リモート可
・在宅ワーク可
・フレックスタイム制
・好きな座席を選べる
・カフェや広い食堂がある
・落ち着いた人が多い
…など、個人の性格やライフスタイルに合わせて働き方や環境を選べるといいですね

視線を感じると本領発揮できなくなるHSPにとって、少しでも良い仕事ができる環境は重要ですよね。

4、社風が合わない

HSPの性格に合わない社風はついていけないと感じてしまうでしょう。

例えば…
・前向き過ぎる
・挑戦こそが美徳
・スピードを求められる
・対面のコミュニケーションを重視
…など、暑苦しい経営方針は、HSPには不向き過ぎて自分ごととして考えられません

業務内容が向いていても社風が合わないと馴染めなくて長続きしませんし、違和感や息苦しさを感じるのは合っていない証拠でもあるのではないでしょうか。

仕事が辛い時

相談する

どうしても辛くて解決策も出てこないときは、誰かに相談することも大切です。家族や友人、恋人に話してみたり、上司や同僚に意見を求めるのもいいですね。

相談相手が見つからない、または誰かに話すのが不安だし申し訳ないと思ってしまうHSPもいると思います。そんな時はお悩み相談サービスを活用してみてください。

転職する

どんなに仕事が向いていても、辞めたいと思うことはありますよね。その場合は、転職を考えるのもひとつの方法だと思います。

事務職や経理に強い転職サイトなどもあるので、自分に合ったサイトを使うといいでしょう。

▶管理部門(経理・財務・人事・総務・法務)に特化した転職サイトはこちら↓↓↓

経理財務・人事総務・法務の求人・転職なら|管理部門特化型エージェントNo.1【MS-Japan】

【体験談】新卒で経理に配属されて思ったこと

私は4年制大学を卒業後、新卒で経理に配属されました。就活はどちらかというと、”やりたいこと”よりも”得意なこと”を優先しました。もともと事務職が希望で、面接で”経理”や”総務”などの細かい作業の部署が良いと伝えていました。

私の仕事は主に「請求書を作る」と「給料の計算」で、他には細々とした申請の手続きや、書類の整理などがあります。確かに、お金を1円のズレもないかチェックするのは神経を使い疲れます。でも、1つひとつタスクをこなしていくのは達成感があり楽しいです。

ただ、書類で気になる点があれば営業マンに聞きに行かなくてはいけません。営業マンの人柄によりますが、威圧的だったり、テキトーな相手だと質問しずらいんですよね(泣)。

今では少しづつやり方を工夫して、代わりに他の人に聞いてみたり、超細かく自分で調べてしまうこともあります。それでダメでも、自分だけに非がある訳では無いと割り切って、次から気をつけるようにしています。まさにトライアンドエラーですね(笑)。

とはいえ、事務職のため社内から外に出ることはないですし、よっぽどのことがなければ怒られることもありません。繁忙期以外は基本的に定時で帰れますし、わりと楽しく働けているのはいいことかなと思っています。

私の経験が少しでも参考になったら嬉しいです♪

まとめ

HSPさんが経理に向いているのか向いていないのか…
結論は「業務内容は向いているが、環境や人間関係が大きく影響する」ということになります。

細かい作業や1人での作業が得意なHSPにとって経理はぴったりの仕事だと思います。

ただ、苦手な人がたくさんいたり、仕事が多過ぎると苦しくなってしまいます。

なるべく気疲れしない、HSPに合った職場で働けることがベストなのかもしれません。諦めず自分のペースで、良い仕事、良い職場に出会えるといいですよね!